職場へのEV充電器の設置で再エネ率を上げる

株式会社I-S3の益田と申します。

弊社は、再生可能エネルギーの普及を目的としており、その普及には再生可能エネルギーの電源に加え、身近で最大級の蓄電池を搭載した電気自動車(EV)の普及が重要と考え、再エネとEV充電を軸に活動しております。

EV充電の主役は自宅や職場でのAC200V普通充電です。自宅で休んでいる時間や職場で働いている間に充電を行うと実質的に充電のみで時間を取られることなく充電することができます。これにより従来ガソリンスタンドに行くのに費やしていた時間や労力の負担を軽減することができます。自宅の場合、夜間から早朝にかけての充電が多くなる一方、職場で充電を行った場合、日中が主な充電時間になります。


実は、一口に電気といっても時間帯によって発電している電源の割合が変わってきます。電源の種類によってそれぞれ出力特性が異なります。概ね一定出力が出せる原子力、負荷に応じて比較的柔軟に出力を制御できる火力発電、安定性と輸入燃料に頼らなくて済む特徴のある水力発電に加え、近年は再生可能エネルギーによる発電も増えてきていますし、今後も増えて行く見込みです。ところが、再生可能エネルギーの中でも特に導入量の多い太陽光発電と風力発電には出力が安定しないという課題があります。この問題は長期的には蓄電池の普及により改善されていくのですが、しばらくは問題になり続ける部分です。


不安定な再生可能エネルギーのなかでも導入量が最も多く、今後、主力電源になると思われる太陽光発電の出力は日照条件に大きく依存し、天気の良い日の昼間の発電量が非常に多くなるという特徴を持っています。つまり、天気の良い昼間の電気は再生可能エネルギー比率が高くなるという事です。結果的に、昼間の電気を積極的に用いることで、使用電力量に占める再生可能エネルギーの割合を高くすることができるわけです。


とは言え、生活や事業用の電力使用をお天気任せにする訳にも行きません。どうすれば再エネ率の高い電気を優先的に用いることができるでしょうか?


その答えの一つが大型蓄電池への充電です。大型蓄電池に電気を貯めておけば、その後好きなタイミングで利用することができます。特に、EVは今後劇的に普及することが予想されており、昼間に充電を行うことで電力利用における再エネ率を上げることに大きく貢献しそうです。


では、昼間の時間に効率的にEV充電をする為にはどうすれば良いでしょうか?自宅に車がある場合には特に考えることはありません。屋根に太陽光発電があれば自家消費電力で充電できるので理想的でしょう。それ以外の多くの方は、自動車で職場に出勤されるので、自動車は職場の駐車場にあることが多いのではないでしょうか?その様な方の場合、職場に充電器を設置することで働いている時間を有効利用して充電することができます。


職場に充電器を設置する場合、検討すべき充電器はいわゆる普通充電器になります。3~6kWの出力で基本的には出勤した際に差し込んで、帰宅時に引き抜く運用になります。費用負担に関しては、福利厚生費として経費化しても良いですし、課金しても良いでしょう。実費で設置する場合でも1台あたり20万円前後で設置可能ですし、リースも可能です。エネチェンジなどでは初期費用の負担なしでの充電器設置を行っている様です。


充電器の単価とデザイン性ではテスラのウォールコネクターがお勧めです。こちらを用いた場合には、限られた電力をスマートに有効利用するロードシェアリングも可能になります。こちらはテスラ専用仕様ですが、アダプターを用いることでJ1772にも対応可能です。

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